咀嚼のハナシ6

「オーラルフレイル」を知っていますか?

食育セミナー



 「オーラルフレイル」とは、口の衰えによる「滑舌の低下」「食べこぼし」「むせの増加」「噛めない食品の増加」など、ささいな口の機能の衰えの症状を言います。
 高齢になると身体機能の低下とともに、口の機能も低下します。うまく噛めず、咀嚼ができなくなり、食べられないものが増えると、やわらかいものばかりを食べるようになります。そうすると噛むために必要な筋肉が衰え、更に噛む機能が低下するという悪循環に陥り、食欲が低下し、栄養が足りない低栄養に陥り、更に心身低下と負の連鎖につながっていきます。
(図1参照)

 図1.口腔機能低下の負の連鎖 出典:日本歯科医師会「歯科診療所におけるオーラルフレイル対応マニュアル2019年版」図Ⅰ-9    
     

「オーラルフレイル」を予防するには、食べることに欠かせない歯や口を健康に保つことが重要です。そのためには、話す、食べるなど日常的な行為が自分の歯や口の健康につながることを意識し、よく噛んで食べる食品(図2)を選んだり、積極的に話したり歌ったりするなど、口をしっかり動かし、使うようにすることが大切です。

 図2.おつまみ・おやつの噛みごたえ指数※
※噛みごたえ指数とは、当社独自で設定した、食べているときの噛む力を数値化したものです。1.0以上を噛みごたえのある食品としています。

 「よく噛んで味わって食べる」「歯みがきや義歯の手入れ、かかりつけの歯科医をもつなど、口のケアをする」「会話や声を出すなど、口や舌を使う」「バランスの良い食事をとる」など気を付けながら、日常的に口をしっかり動かし、意識的に口の中を健康に保つようにして、「オーラルフレイル」を予防しましょう。


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参考文献:日本歯科医師会「歯科診療所におけるオーラルフレイル対応マニュアル2019年版」

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